桐の植林
「桐」は古くから良質の木材として重宝されており、日本国内でとれる木材としては最も軽く、また、湿気を通さず、割れや狂いが少ないという特徴がありますから、高級木材として重宝されてきました。
日本では、箏(こと)や神楽面の材料、家具、特に箪笥の材料として用いられることが多く、桐箪笥といえば高級家具の代名詞でもあります。
桐の10年木 |
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日本では女の子が生まれると「桐」を植え、結婚する際にはその「桐」で箪笥を作り嫁入り道具にするという風習がありました。
「桐」は成木になるのが早く、このようなことが可能なのです。
「桐」は断熱性が高く、調湿作用もあり、発火しづらいという特徴がありますから、木のなかでは一番火に強い木です。
杉の発火点は238℃なのに対し
て、桐は450℃と断然火災に強いので、金庫などの内側にも用いられています。
日本各地で植栽されていましたが、需要の高まりや産業構造の変化により国産の「桐」は少なくなり、南米、中国、東南アジアから輸入されることが多
くなっています。
桐の植林・育林
・広葉樹の植林をしましょう
広葉樹はその根を下から横へ張っていくのが特徴です。
そのため治山の有効手段として、土砂崩れの起きそうな場所に植林され、山を守る役割を果たし
ます。
また広葉樹の落葉は水分を保ち、山の乾きを防ぎます。
桐のアク抜き |
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広葉樹の果実は鳥や動物たちの命の源となり、その樹木は鳥や動物の住処となり、自然に食物連鎖が成り立ちます。
また食物連鎖から生じる排泄物や落葉などは土壌中の微生物に分解され、肥料となり、豊かな土壌を作り上げていきます。
広葉樹はCo2の削減に有効なだけではなく、動物の生活圏を守り、人と動植物が共存できる自然の生態系を形成していくという、大切な役割を果たして
います。
桐の天日乾燥 |
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戦後日本では海外からモノが輸入できなかったため、狭い面積で大量に収穫のできるマツ、スギ、ヒノキなど針葉樹の植林が中心に行われました。
その一方で、成長するまでに時間と手間を要し、人件費のかかる広葉樹は、海外から安い木を大量に入荷してまかない、昭和40年以降には国内での大規模な植林も行われなくなりました。
・桐の植林から始めましょう
桐製品 |
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成木までに30〜300年の時間を要する広葉樹の中で、桐は10年と成木までの期間が短く、また世界中の中緯度地方のどこでも育ち、さらにCo2固定量も一番多いので、地球環境に一早く貢献できます。
桐の特徴は、切り株から再び芽を出すこと。
成木までに必要な水量もそれほど多くないこと。
さらに木材としての市場価値がとても高く、その変動が少ないこと。
また医療から楽器までその用途の幅が最も広く、有用性が高いので、植林・育林をする農民の生活も潤います。
・安心して植林に取り組むために
昨今の植林は、Co2の固定または植林本数が過剰にPRされる反面、伐採後の用途開発が置き去りにされている現実があります。
木は、伐採後に製品として使われなければ、山の中で朽ち果て、Co2吸収どころか一酸化炭素やメタンガスなどの放出源になってしまいます。
桐床健康サロン |
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フレンチオーク、ベッドシダーなど世界でも有名な銘木は、それぞれの木に
奥深い用途が予め開発されていました。
私どもは早くから、健康に特化した
桐の用途開発を行い、桐床材、桐壁材、桐天井材、桐クローゼット内装材、桐押入材、桐エコロジーリフォーム、桐温熱ベッド
桐温熱ベッドのよくある質問、あったかマット、桐 足裏モンデール、桐くつ中敷、 桐まな板、桐茶筒、桐箱、など独自の桐製品を創り出して参りました。
桐の植林・育林に留まらず、その加工・販売に至るまで、桐産業としての一貫したサイクルを確立できたことにより、安心して植林にとりかかることができます。
・桐植林プロジェクト
今までの植林との違いは、ベトナムの子どもたちに植林を教えるということです。
桐の植林を子どもたちに教え、子どもたちと桐を一緒に育てることで、広葉樹の植林を担う若いマイスターを育成することを最大の目的にしています。
この体験から身に付けた植林技術を携え、林業後継者や植林技術者の不足している日本をはじめ各国において、この子どもたちに「ライフグリーン(命の森)」を担ってもらいたいと夢を膨らませています。
・バクサン県営林署の全面協力
桐苗木 |
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ハノイの北150Kmの山林を管理しているバクサン県の営林署より、30ha(桐植林約1万本分)の山をこのプロジェクトのために提供していただきました。
下草刈りが終わった後には、1万本の苗木が順調に成長しています。2008年5月に記念植樹祭を行いました。
今後、事業の進展を見据えた上で植林地を広げていき、苗床の整備、水牛飼育〈自然トラクター〉、養豚場整備(施肥用糞確保)などの後方支援体制の整備にも協力をいただく計画です。
急峻な山々がおりなす美しい日本の景観を取り戻すには、100万人の林業家が必要です。
美しい日本を、安心して暮らせる地球環境を創るために、皆様からの暖かいご支援ご協力をお願い申し上げます。
NPO法人「桐、ささやかな植樹祭」 理事
マイホームメンテナンス講座 主宰
NPO法人「鶴見酵素栄養学協会」 運営委員
ほかほか健康SHOP 店長 依田孝吉
ライフスタイル総合研究所もベトナムの子どもたちとの「桐植林プロジェクト」に参加しています。
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