新型コロナウイルス対策「細胞力を高める方法」

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 新型コロナウイルス対策「細胞力を高める方法」

投稿日:2020年05月22日 09:00

新型コロナウイルスによる感染から重症化に至るまでは、何段階かのステップに分けることができます。
そして、最初のステップは、ウイルスが粘膜表面に付着して細胞内に侵入することですが、まずはこれを防ぐことが必要です。
そのために、粘膜表面の線毛の動きを活発にすることが重要です。

次のステップは、新型コロナウイルスが肺胞の粘膜組織で増殖を始めたとき、生体側ではマクロファージや好中球などの食細胞が感染細胞を食べることによって、ウイルスの複製および増殖を防ごうとすることです。

この活動はもちろん必要不可欠なのですが、その際に、食細胞は過酸化水素をはじめとする活性酸素種を多量に用いますので、利用した後の活性酸素種を上手く処理できなくなると、間質性肺炎などによる重症化をもたらすことになります。

そこで、その活性酸素種の処理能力を高めるために、一つの方法としては、抗酸化力の強い精油成分などのフィトンチッドを吸い込むことです。
二つ目の方法は、血液および組織液中に抗酸化力の強いカテキンなどのファイトケミカル類を送り込む(飲食する)ことです。
そして三つ目が、今日お話しする内容となります。

生体中に発生する活性酸素種の種類は幾つもありますが、それらは互いに電子を奪い合って様々に変化していきます。
そして、それらの中で最も強烈な酸化力(相手から強引に電子を奪う力)を持っているのが、ヒドロキシルラジカルです。

そのヒドロキシルラジカルを無毒化する能力の最も高い細胞内物質がグルタチオンです。
グルタチオンの細胞内濃度は、加齢とともに減少していくのが一般的であり、70歳や80歳を過ぎる頃から急速に減少していきます。
また、糖尿病を始めその他の生活習慣病においても極端に減少することが確認されています。

それならば、新型コロナウイルスによる重症化や死亡を防ぐには、細胞内のグルタチオン濃度を高めれば良いということになります。
注意すべき点は、グルタチオンはペプチドであること、即ち、3種類のアミノ酸が結合したものであるため、これを口から消化管に放り込むと消化分解されてしまうことです。

トリペプチドは、そのままでも何割かが消化管壁から吸収されると考えられますが、血中に入ったとしても長く存続できず、細胞内に取り込まれる割合はかなり限定的であると考えられます。
結論は、細胞自身にグルタチオンを充分に作ってもらえるようにすることです。逆から言えば、細胞内のグルタチオン濃度が低下している原因を取り除いてやれば良いということになります。

グルタチオン濃度が低下している原因を大きく2つに分けると、感染症や毒物の処理のために消費量が急増している場合と、もう一つは、生産が追いついていない場合です。
前者の場合、新型コロナウイルスによる重症者のグルタチオン濃度が極端に低いのは、ウイルスの処理の為にグルタチオンが大量に消費されるからです。

従って、生活の周りにある様々な有害物質、医薬品、農薬、食品添加物などをできる限り体内に入れないことです。
後者の場合、グルタチオンの生産量が増えるように努力すれば良いということになります。
具体的には次のような方法になります。

あまりに細かい内容については割愛しますが、細胞内のグルタチオン濃度を調節している因子(成分)のうち、最も大きく影響している成分が、2-アミノ酪酸であることが判っています。

2-アミノ酪酸は、別名をα-アミノ酪酸(AABA)といい、これは生体内で生合成される成分なのですが、食餌中からも補給されることが前提であると言ってもよいぐらい、不足しやすい成分なのです。
従って、細胞内のグルタチオン濃度を高め、新型コロナウイルスによる重症化や死亡を防ぎたければ、2-アミノ酪酸を摂ることだという結論に達します。

杏林予防医学研究所 所長 山田豊文氏より



https://www.lifestyle.co.jp/2020/05/post_1326.html
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