新型コロナウイルス対策「気道表面の線毛運動」
投稿日:2020年03月31日 09:00
このウイルスに関することで、特に注目すべき点だと思われることは、感染しても無症状の人や、軽い風邪のような症状のみで終わってしまう人が多いことです。
そして、軽い風邪のような症状が出た人は、上気道に軽い炎症を起こす程度で済んでいることです。
一方、重症化した人や死亡した人は、肺炎を起こしていることです。
これは、インフルエンザウイルスの場合とは様子が異なっていて、インフルエンザの場合は、無症状?軽い風邪のような症状で済むことは殆どありません。
誰もが38℃以上の発熱を伴って、しんどい思いをします。
次に注目するのは、重症化するのは高齢者や、何らかの基礎疾患を持っている人であって、逆に、重症化し難いのは子どもたちや、元気な若者たちだということです。
これも、インフルエンザの場合とは少し様子が異なります。
インフルエンザの場合は、元気な子どもたちでも感染すれば発熱し、しんどい思いをします。
従って、いわゆる「免疫力」の問題以外にも、何か秘密がありそうです。
あともう一つ注目すべき点は、新型コロナウイルスは、主に咽頭や肺で増殖するという特徴を持っていることです。
即ち、体の奥深くに侵入する前に増殖することです。
さて、以上のことから勘案すると、新型コロナウイルスの感染を避けるために最も有効な方法は、上気道から気管支までの内表面で活動している線毛上皮細胞に、しっかりと線毛運動を行ってもらうことだ、という結論に達します。
元気で健康な人は、この線毛運動が活発ですから、気道内に新型コロナウイルスを吸い込んだとしても、粘液に絡まれた状態で線毛運動によって追い出されてしまいますので、なかなか感染に至りません。
そして、感染してしまったときに重症化を避ける方法については、気道上皮にある腺細胞に粘液をしっかりと分泌してもらい、やはり線毛上皮細胞にしっかりと線毛運動を行ってもらって、増え始めたウイルスをできるだけ多く追い出してもらうことです。
要するに、気道のバリア機能や排除能力を強化することです。
私たちが最優先で考えなければならないことは、低下してしまったバリア機能や免疫力を取り戻し、出来る限り高めることです。
そのためには、子どもたちには、日光をたっぷりと浴びさせ、外で元気良く遊ばせ、お腹を空かせ、ビタミンやミネラルの豊富な自然の食べ物をいっぱい食べさせることなのです。
杏林予防医学研究所 所長 山田豊文氏より
https://www.lifestyle.co.jp/2020/03/1_53.html
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