奉納 第二十八回「八ヶ岳薪能」1
投稿日:2018年05月24日 09:00
■能 高砂 たかさご 宝生和英
「高砂や。この浦船に帆をあげて。月もろともに出で潮の」。落語にも扱われ、もっとも有名な謡である。阿蘇の宮の神主が海を隔てての夫婦松を訪れるため、高砂から新造船に乗って住吉に渡る場面である。住吉では男神が現れ、祝福の舞を舞う。凛としていさぎよい世阿弥の代表作。
色を変えぬ松の緑、老いるまで健やかで変わらぬ夫婦愛、「万葉集」から「古今集」と和歌の栄のめでたさは、そのまま「四海波静」な泰平の御代。
早春の季節感もこの能を支える。江戸時代は徳川氏が松平姓であったこともあって、特に重んじられた。
昨年の八ヶ岳薪能、宝生宗家は「小鍛冶」を奉納されて好評であったが、東京スカイツリータウンの五周年には、同じ曲目、最先端の映像技術により刀鍛冶の火花や、赤い鳥居が能を彩った。能も常に「時代の初心」と向かい合っているのである。
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