「新国立競技場」
投稿日:2015年07月29日 09:00
競技場は本来、フィールドがあって観客席が取り巻く単純なものなんです。
円形か楕円形、幾何学的に対称形だから同じ部品を積み重ねて建てられるん
です。オリンピックの基準に適合する形を使えばいいんです。
僕が提唱しているのは、旧国立競技場の復元です。それによって、先人た
ちの遺産、レガシーの共有ができます。旧国立競技場の図面は残っているん
だから、DNAでマンモスを再生するように、今の技術で作ればいいんです。
現実的に考えたら、これが一番早いんです。
見直すとなった時に「じゃあ新しいデザインは、どんなものを誰に頼むん
だよ」という揉めそうな問題をすっ飛ばせるからです。国民の同意も得やす
いし、専門家同士で足を引っ張る必要がなくなるんです。ついでに、旧国立
競技場の見た目を踏襲すれば、神宮の景観を守りたい、という要望もクリア
できます。元の図面があるから、設計も時間がかからない。すぐに着工でき
ます。
伊勢神宮は、何十年かおきに、同じ建物を作って引っ越しますよね。あれ
と同じように近代建築における「遷宮」というのをやればいいんです。旧国
立競技場は派手さはないけど、機能性とシンプルを突き詰めた大傑作です。
本来日本人が持っている文化の一つと言ってもいいんです。漆の器とか日本
刀とかと同じように、本質を突き詰めた美なんです。
それくらい、建築物として「完成形」だったんです。壊しちゃってまた、
気づいた人も多いんじゃないかと思います。「だからまた、あれ作ろうよ」
っていうことです。自民党の勉強会でも同じ話をしました。けっこう、賛同
は得られたんじゃないかな、と思うんですけどね。
建築エコノミスト 森山高至氏
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