不動産業界の改革に期待
投稿日:2015年05月26日 09:00
国は中古住宅の市場活性化に本格的に取り組む姿勢を見せています。今夏
には市場活性化策をまとめて、来年の通常国会に宅地建物取引業法改正案を
提出する予定です。
宅建業界にも今年度から宅地建物取引主任者が宅建士になったことでレベ
ルアップを計り、積極的に宅建士が中古住宅の仲介・再販に於て、今までタ
ブー視されていた建物の構造材の劣化状況を重要事項として、説明すること
になります。これによって買い主は、重要事項の説明になかった欠陥が発覚
した場合、契約解除や補修を請求できることになり、買い主の安心感が高ま
り中古住宅の取引が活性化するものとみています。
今まで不透明だった不動産業界が、構造材をオープンにすることは画期的
なことです。かつては、構造材の劣化を承知で売り主が建物の表面だけを塗
装したお化粧物件を購入した買い主とのトラブルが多発していました。そう
いう時代に購入して失敗した団塊の世代は、今でもリノベーション物件とい
う言葉に疑惑を持っています。外観や設備だけで購入するのは、そういう経
験のない若い世代です。宅建業界が今年度から宅建士の時代として改革を起
こせば、必ず市場の活性化は実現します。
それには購入者に中古住宅のすべてを説明できる力を身につけてほしい。
住宅診断は現在建築事務所などが国交省の指針に基づいて実施していますが、
宅建士の方は建築士と協力して診断を身につけてほしい。そうした努力が建
築に詳しい宅建士さんとなって、売り主からも買い主からも信頼を得ること
になります。売却の依頼が多くなれば買い主に適した物件を提供することが
できます。
住宅リフォーム教室 主宰 山川義光
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