健康と医療「自己多血小板血漿療法」PRP療法

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 健康と医療「自己多血小板血漿療法」PRP療法

投稿日:2015年01月27日 09:00

慢性痛治療の最近の傾向として、慢性化した患部を急性の状態に戻すこと
により、自己治癒力を再活性化する「切開しない手術」が高い効果を上げて
います。血小板再生治療とも呼ばれるPRP(Platelet-Rich Plasma)療法
は、その中でも新しいアプローチの一つとして、患者さん本人の血液を使い
ます。

日本では、顔のしわを目立たなくするなど、美容整形分野での利用がよく
知られていますが、アメリカではプロスポーツ選手を中心に、けがの治療に
使われ始め、一般の人の間でも注目されるようになりました。

■PRP療法(自己多血小板血漿療法)の特長

・損傷した腱や靭帯に局部麻酔を行い、PRPを注射針で注入することで治
 癒を加速します
・慢性痛治療は80%以上の非常に高い成功率です
・回復時間は従来の手術でかかる6-9カ月に対し、1-2カ月と大幅に短縮さ
 れます

■効果のある症状

 けがや病気による組織の損傷からくる慢性痛

■PRP療法の仕組み

PRPは血小板を濃縮したもので、新しい組織や細胞の成長を促す「栄養
素」が豊富に含まれています。治療ではまず、患者さんの腕から採血し、そ
れを専用の遠心分離機にかけてPRPを抽出します。次に、患部、例えば損
傷した腱や靭帯(じんたい)に局部麻酔を行い、PRPを注射針で注入しま
す。

その際、針の先で患部にいくつもの小さい穴を開け、「新しいけが」を作
ります。この「新しいけが」により、治癒(修復)することを忘れて慢性化
した患部を急性の状態に戻してやり、体に炎症を起こさせます。

炎症は、治癒の最初のステップです。炎症が起きた後は、栄養を豊富に含
んだPRPが傷ついた腱や靭帯の再生を促します。血小板はもともと体内に
ある成分ですが、高濃度の血小板、つまりPRPを注射で足してやることで、
治癒を加速することができます。

米食品医薬品局(FDA)は、リハビリなど、非外科的治療を半年以上行
なっても効果がなかった慢性アキレス腱炎、足底腱膜炎、テニスひじなどへ
のPRP療法を認めています。

■PRP療法の利点

これまでの研究では、慢性痛が80-85%緩和したことが報告されています。
痛みが完全に無くなった例もあります。効果は基本的に持続し、再発の心配
はありません。回復時間は大幅に短縮されます。個人差はありますが、患部
をメスで開く手術の場合、6-9カ月を要するところを、PRP療法の場合、
切開しないこと、PRPが治癒を加速することから、6-8週間程度です。

本人の血液を使うため、アレルギー反応や感染といった副作用もありませ
ん。糖尿病や心疾患患者、高齢者など、切開を伴う手術にリスクがある人に
とってもPRP療法は朗報です。

■治療後に気をつけること

PRP療法は、急性の「炎症を起こす」ことで自然治癒を促すので、「炎
症を抑える」抗炎症剤や患部冷却は逆効果です。ステロイド注射などで炎症
を抑える従来の慢性痛治療に対する考え方とは、原理が180度違います。

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http://www.lifestyle.jp/fco_ekis.html
 



https://www.lifestyle.co.jp/2015/01/post_757.html
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