「フードロス」
投稿日:2015年01月23日 09:00
食事は人が生きていく上で必要不可欠なものですが、生きていくのに必要
な食料が大量に廃棄されているという矛盾も生じています。この無駄な廃棄
をフードロスといいます。日本では特に鮮度や安全志向にこだわる傾向が強
く、商品の汚損や破損、店舗での販売期限切れなどを理由に、大量の商品が
廃棄されています。
人が消費するために生産された食料の約1/3が世界中で捨てられ、その量
は年間約13億トンにものぼります。日本円に換算すると75兆円以上にもなり、
世界経済にも多大な影響を及ぼしているといわれています。
飢えに苦しむ人たちのために行われる食料援助が世界全体で年間約400万
トン(2011)あります。日本では、本来なら食べることができるにも関わらず、
廃棄されている食品の量は500トンから800トンあるといわれていて、これは1人
あたりが年間約15キロの食品を廃棄していることになります。
私たちは、どうしてこんなにも大量の食べ物を捨てているのかというと、背
景のひとつには、私たちが可能な限り新鮮なものを欲しがるところにありま
す。それが“1/3ルール”と呼ばれる流通の仕組みです。
たとえば、賞味期限が6ヶ月の食品なら、メーカーや卸がスーパーに入れ
るまでに2ヶ月、スーパーの店頭で2ヶ月、消費者の手に渡ってから2ヶ月
というように、賞味期限を3等分して鮮度を保障しようというもので、法律
ではなく商習慣として定着しています。つまり、賞味期限が4ヶ月、つまり
2/3残っていないとスーパーは受け取らないということが起きるのです。
アメリカは1/2、フランスなどヨーロッパ諸国は1/3の賞味期限が残ってい
れば良く、イギリスにいたっては1/4さえ残っていれば賞味期限ぎりぎりま
で売る習慣なのです。それでも世界における食料廃棄は先進国においては顕
著で、特に多いのが北アメリカ・オセアニアで1人で年間110キロ以上の食品
ロスを出しています。
世界の約9億人が飢餓や栄養不足に苦しんでいる中、これだけの量が廃棄
されるという現実には、矛盾を感じるものがあります。納品期限の見直しや
飢え、貧困で食べられない人の救済など、社会の仕組みを何とか組み替える
ことができないかと、2012年12月に「フードロス・チャレンジ・プロジェク
ト」を博報堂が中心となって発足し、活動を始めています。
また、日本語には食べ物をいただく、命をいただくことへの感謝の言葉「
いただきます」があります。世界に広まった素敵な言葉「もったいない」も
あります。特別な知識を必要としないフードロスの削減に身近なところから
チャレンジしていくことが必要なのではないでしょうか。
★足りていますか?生野菜と発酵食品!
ゲンキ弾ける食物酵素「鶴見式酵素」
http://www.lifestyle.jp/turumikoso.html
https://www.lifestyle.co.jp/2015/01/post_756.html
|