健康と医療「酵素」がつくる腸免疫力2
投稿日:2014年03月28日 09:00
食物繊維の重要性を世界に知らしめたイギリスのデニス・バーキッド博士
は「すべての成人病の根源は、今世紀の食生活が繊維を失ったことにある」
と述べていますが、博士の言葉はまさに至言で、食物繊維はそれほど大事な
栄養素なのです。博士は、繊維の有効性を次のように言っています。
1.繊維が腸壁を刺激して、胃腸の運動や消化液の分泌を活発にする
2.腸内細菌が食物繊維を栄養にして繁殖、ビタミンB群などを合成する
3.小腸での消化時間を長くして、糖分が腸に吸収されて生じる血糖値の上昇
を和らげる
4.大腸での食物の通過時間を短くして、腸内細菌の作業で排便をスムーズに
する
5.胆汁酸の再吸収を抑え、血中コレステロールの量を下げる
6.有害物質、毒性金属を吸収して発がんのリスクを減らす
その有効性を私なりに、もう少し解説してみたいと思います。食物繊維に
は水に溶ける水溶性と水に溶けない不溶性があります。水溶性の食物繊維は
ペクチンやグアーガム、グルコマンナン、フコイダン、アルギン酸などの種
類があり、その特長は水を吸ってネバネバになり、ゼリー状に膨らむことで
す。そのためコレステロールや胆汁酸の吸収を抑制し、血液中のコレステロ
ールや肝臓内のコレステロールの量を減らす効果があるのです。
胆汁酸というのは、コレステロールを原料として肝臓でつくられる、脂肪
を溶かす消化液ですが、常に肝臓、小腸、胆のうの中に一定量が蓄えられて、
脂肪を消化・吸収するときに十二指腸に分泌されます。その役目が終わると
再吸収され、再び肝臓に送り込まれます。これが胆汁酸の「腸肝循環」とい
われるものですが、ゼリー状になった水溶性の食物繊維は、この胆汁酸を吸
着し、便と一緒に排泄します。
当然、蓄えていなくてはいけない一定量が不足することになるので、再生
産しなければいけません。そのとき使われる主な材料が、肝臓や血液中のコ
レステロールです。こうしたことから、動脈硬化や高コレステロール血症、
虚血性心臓病、脳血管疾患、胆石などの病気に対する予防効果が高くなるの
です。
>>>続く
★良質の食物繊維が腸内環境を良くする「鶴見式ファイバー」
http://www.lifestyle.jp/turumifiber.htm
https://www.lifestyle.co.jp/2014/03/2_3.html
|