PM2.5

ライフスタイル総合研究所



 PM2.5

投稿日:2013年05月29日 15:00

 中国で発生した微小粒子状物質(PM2.5)が大陸から飛来し、日本の環
境を汚染しています。天気予報などでも日々の濃度を発表するなど国民の関
心も高くなっています。微小粒子状物質:PM2.5とは大気中に浮遊している
粒子のうち、大きさが2.5マイクロメートル(1μmは1mmの千分の1)以下の
小さな粒子のことをさします。

 粒子状物質には、物の燃焼などによって直接排出されるものと、硫黄酸化
物や窒素酸化物、揮発性有機化合物等のガス状の大気汚染物質が、主に環境
大気中で光やオゾンと化学反応して生成され、粒子化したものがあります。
発生源としては、ボイラー、焼却炉などのばい煙を発生する施設、コークス
炉、鉱物の堆積場等の粉じんを発生する施設、自動車、船舶、航空機など、
人為起源のものに加え、土壌や海洋、火山等の自然起源のものがあります。

 PM2.5は従来から環境基準を定めて対策を進めてきた浮遊粒子状物質より
も小さな粒子です。大きさは髪の毛の太さの1/28程度、杉花粉の1/12と非常
に小さいために肺の奥深くまで入りやすく、花粉を防ぐ市販のマスクも通り
抜けてしまうので、防毒マスク並みの性能をもった高機能マスクが必要にな
ります。そのため、ぜんそくや気管支炎、肺ガンになる危険性など呼吸器系
への影響に加え、循環器系への影響も心配されています。

 発生源とされる中国の北京では、大気汚染が日本の10倍、20倍の日が続い
たりしています。中国政府も環境対策に罰則規定を強化して厳しく取り締ま
る姿勢を見せていますが、事態は良くなっているとはいえない状況です。こ
れまでも環境を守るキャンペーンを行ってきましたが、汚染は止まりません
でした。

 中国では環境に関わる出費を減らし、利益を上げるのが良いとされている
ため、企業や社会全体に環境保護に励むといった意識が乏しいのが現状です。
国有の石油会社も利益を優先しているため、燃料の品質改善が進んでいませ
ん。その結果、中国では欧州や日本の15倍の硫黄分を含むガソリンが売られ
ています。

 中国からのPM2.5も気になりますが、実は身近なところに濃度が極めて高
い場所があります。例えば禁煙していない居酒屋など、自由に喫煙できるPM
2.5の濃度は、空気1立方mあたり568マイクログラムと、中国政府が「最悪」と
評したときの北京市の大気とほぼ同じ水準で、禁煙席でも、喫煙席とガラスや
壁で完全に仕切られていない場合は336マイクログラムというデータになってい
たとの調査結果があります。

 大気中に漂うPM2.5よりも喫煙による煙の方が有害性が高く、70種類近い
発ガン性物質が含まれています。たばこの煙によるPM2.5にも要注意です。



https://www.lifestyle.co.jp/2013/05/post_647.html
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