ファイトケミカル
投稿日:2012年03月09日 09:00
ポリフェノールやカロテン、イソフラボンなど野菜や果実などに含まれて
いて身体に良いとされているカタカナ名の成分をファイトケミカルと呼びま
す。ギリシャ語で植物を現わすファイト(phyto)と英語の化学(chemical)
を組み合わせた造語です。1990年に米国の国立ガン研究所が始めた「デザイ
ナーズフーズ・プログラム」や80年代に日本で提唱された「機能性食品」の
研究で食品とガンとの関係を科学的に調べた結果、老化やガンに対する予防
効果のあることが解り、予防医学や食品分野で近年広がっています。
これまでに判明している成分は約1500種類ほどあります。代表はポリフェ
ノールで、ブドウやブルーベリーに含まれるアントシアニン、大豆に含まれ
るイソフラボン、お茶の中にあるカテキン、ゴマに含まれるリグナンなどが
仲間になります。にんじんやカボチャに含まれるベータ・カロテン、トマト
やスイカのリコピンはカロテノイドの仲間になります。他に硫黄化合物とし
て、ネギなどに含まれるアリシン、糖関連物質としてキノコのベータグルカ
ンやリンゴのペクチンがあり、未知の成分も1万種以上あると言われていま
す。
ファイトケミカルは、植物が毒物や害虫から身を守るために作り出す成分
で動物は作れません。食べないと病気を引き起こす必須栄養素ではありませ
んが、積極的に摂れば健康の維持にとても役立つ成分です。
ポリフェノールは、細胞の老化に関わる酵素の働きを抑える「抗酸化作用」
があり、カロテノイドの仲間リコピンにも強力な抗酸化作用があります。免
疫細胞を増やしたり、働きを高めたりする作用はキャベツ、タマネギ、ニン
ニクに含まれる硫黄化合物にあります。バナナの香り成分の「オルゲノール」
も同様の効果があります。ガンの発生や増殖を抑制する作用として温州みか
んに多く含まれるカロテノイドの仲間、ベータ・クリプトキサンチンはこの
優等生と言われています。
https://www.lifestyle.co.jp/2012/03/post_565.html
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