地殻変動と地震
投稿日:2011年08月05日 09:00
政府の地震調査委員会(阿部委員長)は2011/7/11、神奈川県・三浦半島
にある活断層「三浦半島断層群」が、東日本大震災後に続く地殻変動の影響
で、地震を起こしやすい状態にあると発表しました。
同県葉山町・横須賀市・三浦市に集まる長さ6-22キロの断層群で、地震
の規模はマグニチュード6.6以上と想定され、国内の主要断層でも発生確率
の高いグループに分類されています。断層群の中心に位置する武山断層帯の
平均活動間隔は約1600-1900年に対し最後の活動は約2300-1900年前とみら
れ「満期」に近い状態です。
三浦半島活断層調査会の栗原利久氏はこう解説しています。震源は10kmと
浅く、直下型で、縦揺れと横揺れが同時に起こり、海岸線や平作川の奥に位
置する久里浜港あたりは埋め立て地で液状化を起こしやすく、横浜市の海岸
付近も同様と考えられます。
神奈川に隣接する東京・蒲田地区は海岸の工場地帯が危険にさらされます。
東京湾側を走る京浜急行はトンネルが多く、上に多くの家屋が立っています
ので、崖崩れの危険性もあります。
東京湾内で津波が起こると、両岸と反射を繰り返して波がぶつかり合い、
満潮時に2m級の津波が襲えば、地下鉄や地下街は水没の恐れが出てきます。
地震調査委員会は牛伏寺断層(長野県)、立川断層帯(埼玉県、東京都)、
双葉断層(宮城・福島県)でも大震災後に発生確率が高まったと公表してい
ます。阿部委員長は「日本のどこで起きてもおかしくないという心構えが必
要だ」と話しています。
東日本大震災後の地殻変動の影響で「三浦半島断層群」の地震発生確率が
高まったと地震調査委員会が発表したことを受け、横須賀市の吉田市長は、
報道陣に「いつ来てもおかしくないと、市民に地震への備えをしてもらうい
い機会となる」と述べ、冷静な対応と、危機意識を保つよう呼びかけていま
す。
https://www.lifestyle.co.jp/2011/08/post_528.html
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