光熱費ゼロ住宅
投稿日:2011年01月17日 09:00
太陽光発電などの創エネに加え、省エネ性能の向上で光熱費を削り、「光
熱費ゼロ」を目指す住宅が登場しています。CO2の排出抑制で環境面の貢
献が大きいだけでなく、電力の供給バランスを最適化するスマートグリット
が普及するための試金石にもなりそうです。
パナホームでは、自家発電を利用して「CO2±ゼロ住宅」を検証してい
ます。蓄熱材を床や壁に埋めたり、通風を活用して年間の温度環境を標準化
したり、発光ダイオード(LED)照明や省エネ家電を採用してエネルギー
消費量を1秒単位で計測しています。太陽光発電や太陽熱集熱パネル、家庭
用燃料電池などを搭載すると年間の光熱費は売電を含めて、差し引き10万円
のプラスになると試算しています。
ミサワホームのスマートスタイルゼロは、光熱費とCO2のゼロを打ち出
しています。発電量がエネルギー使用量を上回り、太陽熱を暖房に使うなど
エネルギー効率の高さをアピールして、年間12万円のプラスになる計算です。
大和ハウスや住友林業、積水化学工業、トヨタホームなどもモニターでエネ
ルギーの使用量を「見える化」して家電の消費電力を制御し、もう一段の光
熱費削減に役立てる住宅に取り組んでいます。こうした住宅はスマートハウ
スと呼ばれ、政府も普及に力を入れています。
創エネ機器の代表が太陽光発電システムとすれば2011年には蓄電池という
新たな「蓄エネ」機器が本格的に登場します。昨秋から売電価格が2倍に引
き上げられ、溜めるより売った方が得といった判断もできます。蓄電機能を
もつ電気自動車やプラグインハイブリット車があれば、家庭に蓄電池はいら
ないとの指摘もありますが、低炭素社会の実現には家庭の省エネ化が不可欠
です。民間の値下げ努力はもちろん必要ですが、政府に対しても総合的なエ
コ住宅補助の整備を求める声が高まっています。
https://www.lifestyle.co.jp/2011/01/post_474.html
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