抗菌・除菌

ライフスタイル総合研究所



 抗菌・除菌

投稿日:2010年01月12日 09:00

 新型インフルエンザの流行もあって、抗菌、除菌、殺菌といった表示が街
のあちこちにに広がっています。暮らしの中の「清潔感度」が一段と鋭敏に
なっています。

 抗菌グッズが最初に登場したのは1970年代で、靴下などの繊維製品のほか、
浄水器や掃除機などで細菌の増殖を抑えるために抗菌剤が使われ始めました。
1990年代には病原性大腸菌のO157の被害が広がると、清潔志向が一気に高
まり、ブームにまでなりました。しかし、当時は商品によって効果に差があ
り、消費者の間にも混乱が起きたため、当時の通産省は、1998年に抗菌の定
義や商品への表示方法などを定めたガイドラインを作成し、抗菌の定義を「
製品の表面において細菌の増殖を抑えること」と定めました。

 ただし、細菌とはこの場合大腸菌やサルモネラ菌などを指していて、カビ
などの真菌類は含まれていないため、抗菌加工をしているからといってカビ
が生えにくくなる訳ではありません。抗菌製品なら掃除や洗濯をしなくても
汚れないと誤解している人もいるようですが、抗菌は汚れを落とすものでは
ありませんので注意が必要です。

 最近では抗菌のほかに、薬用石けんやうがい薬などに使われる「殺菌」台
所洗剤などに使われる「除菌」といった様々な表示があります。殺菌は文字
通り、細菌やカビなどの微生物を殺すといった意味で、国から薬事法の認可
を受けた医薬品や医薬部外品で使うことはできますが、洗剤や漂白剤の一般
の雑貨品などでは使えない用語です。除菌は微生物を減らしたり、取り除い
たりすることを意味しています。

 洗剤や消臭スプレーで人気の除菌機能ですが、行き過ぎた「無菌社会」は
抵抗力などを弱めるとの懸念も根強くあります。しかし、新型インフルエン
ザの蔓延でそうとばかり言えない切実さも我々を取り巻いています。展示場
やホテル、学校やスーパーなど多くの人が出入りする場所には消毒剤をよく
見かけるようになりました。ウィルスの感染力を押さえる効果のある業務用
空気清浄機をATMのコーナーに設置した銀行も出てきています。



https://www.lifestyle.co.jp/2010/01/post_381.html
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