家電の省エネ進化

ライフスタイル総合研究所



 家電の省エネ進化

投稿日:2009年12月16日 09:00

 冷蔵庫やエアコン、テレビといった政府のエコポイント制度の対象商品は
省エネの優等生といわれていて、消費電力は10年前と比べて半分近くに減り、
冷却能力などの機能も向上しています。

 冷蔵庫やエアコンの性能を左右するのは、熱を効率よく加えたり取り除い
たりする「ヒートポンプ」の技術によるところが大きく、空気中の熱を集め
て使うことで、エネルギーの利用効率を高めることが可能になりました。冷
媒をコンプレッサー(圧縮機)で押し縮めると熱い気体になり、これを外気
で冷ますと温かい液体に変わります。それを一気に膨張させると熱を奪って
気体になり、周囲の空気を冷やします。この冷気を冷蔵・冷凍や冷房に使い
ます。

 それまでのコンプレッサーはオンとオフの制御しかできず、一定の回転で
しか運転できませんでしたが、インバーターの登場で回転数を連続的に変え
ることができるようになり、コンプレッサーを効率よく動かすことが可能に
なりました。

 冷蔵庫の断熱材も進化を遂げています。今まではウレタン断熱材が使われ
ていましたが綿状の特殊ガラス繊維を真空状態で圧縮した「真空断熱材」の
開発により、断熱性は従来よりも10倍以上向上しました。冷気が外に逃げに
くいだけでなく、極薄な素材なので軽量化や容量拡大にも貢献しています。
エアコンでは1981年から東芝が初めてインバーターを採用し、今ではほと
んどのエアコンに使われています。効果として2000年までの10年間でヒート
ポンプの効率は2倍以上に伸びています。家庭用や産業用の空調、給湯をす
べてヒートポンプ式にすれば国内のCO2排出量を1億3千万?削減できる
との試算もあります。これは国内総排出量の約1割にあたります。

 一方、テレビの省エネ化への貢献が期待できるのが白熱電球の約1/10の
消費電力で済む発光ダイオード(LED)です。バックライトへの利用で画
質の向上と省エネ化が期待されています。ただ、省エネ技術が進んでも家電
製品の台数が伸びているため、逆に家庭の消費電力は増加していて、CO2
排出量を減らすにはいたってません。家庭内でCO2を減らす工夫はまだま
だ必要です。



https://www.lifestyle.co.jp/2009/12/post_372.html
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