チリツモ返済
投稿日:2009年03月25日 09:00
住宅ローンを選ぶ時は金利の高低を重視しますが、最近は繰り上げ返済の
しやすさに注目して選ぶ人が増えています。少額ずつ「チリも積もれば山と
なる」方式で返済すれば残債を早く減らせ、金利負担も軽くなります。チリ
ツモ返済で注意することは、繰り上げ返済の手数料と最低いくらから返済で
きるかの2点です。借り入れ後は毎月の定額返済のほか、こまめに繰り上げ
返済をして残債を早く減らすことになりますから、手数料無料で少額返済が
出来るかどうかは重要な要素になります。
繰り上げ返済には残債を一括して返済する方法と一部を返済する方法があ
ります。一部返済は最低額が数十万円?百万円などと決められていて、手数
料も数千円から数万円かかるのが一般的でした。チリツモ返済をいち早く始
めたソニー銀行の場合では、1万円から1円単位で休日や夜間でも繰り上げ
返済ができます。利用者の多くは1万円以上5万円以下が最も多く、全体の
25%が10万円以下の繰り上げ返済です。住宅ローン利用者の2人に1人が繰
り上げ返済を活用しています。
三井住友銀行では2006年にインターネットでの一部繰り上げ返済の手数料
を無料にし、2008年からは営業時間外でもネットでの繰り上げ返済の予約を
受け付けました。繰り上げ返済後の対処としては、毎月の返済額を変えずに
残額が減った分だけ返済期間を短縮するか、返済期間を変えずに毎月返済額
を減らす方法のどちらかだけでしたが、期間短縮と返済額変更を同時にでき
るようにしました。
他には住信SBIネット銀行や新生銀行などの1円から手数料無料で繰り
上げ返済が可能なプランも人気があります。チリツモ返済の利点は、まとま
ったお金を貯めてから返済するよりも支払金利を多く減らせることです。例
えば3千万円を35年ローンで年利3%で借りた場合、返済から5年後の300
万円まとめて繰り上げ返済するケースと返済開始月から5年間毎月5万円ず
つチリツモ返済するケースでは、支払利息はチリツモ返済の方が40万円多く
削減できる計算になります。
ただ、繰り上げ返済も手軽さからしすぎると、失業や病気などで万が一の
時にお金に窮することになりますので、手持ち資金をある程度確保した上で
取り組んだ方がいいでしょう。
https://www.lifestyle.co.jp/2009/03/post_299.html
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