リバースモーゲージ
投稿日:2009年02月06日 09:00
老後の資金といえば退職金や年金を思い浮かべますが、自宅の土地を持っ
ている場合、それを担保に老後の生活費を借りる手法があります。リバース
モーゲージ(逆住宅ローン)と呼ばれていて、民間の金融機関や地方自治体
でも取り扱っているところがあります。
東京スター銀行の商品は年齢が55歳から80歳まで、同行の営業店から2時
間圏内の方が対象です。自宅の土地を担保にお金を借りて、それを同行の普
通預金口座に預け、必要に応じて引き出す仕組みです。借りられる額は土地
の評価額の8割まで、上限は1億円です。評価にもよりますが、時価の5割
から6割程度まで借りることが可能で、特徴は口座から引き出したお金に対
してだけ金利が掛かることです。半年ごとに金利の見直しと、毎年土地の評
価額の見直しがあり、金利は現在3.7%位です。
中央三井信託銀行の商品は、東京、神奈川、千葉、埼玉、愛知、大阪、京
都、兵庫に自宅があり、土地の評価額が4千万以上の人が対象です。65歳か
ら79歳までに自宅(マンションは対象外)を担保に年1回融資を受け、死亡
時に土地の売却代金などで利息分を含めて一括返済することを基本とするタ
イプの商品です。毎年の融資額は79歳時点での元利合計の想定借残高が土地
評価額の50%以内になるように決めます。金利は約3.4%ほどで3ヶ月ごと、
土地評価額は3年ごとに見直します。
地方自治体などが手がける場合は、少しずつお金を借りて死後に一括返済
する形が多いようです。東京都武蔵野市の福祉資金貸付事業ではマンション
も可能で、金利は2.15%と金融機関より低めになっています。融資限度額は
土地の時価8割以内、マンションは不動産鑑定評価額の5割以内です。また、
都道府県の社会福祉協議会が実施する長期生活支援資金貸付制度もあります。
融資限度額は土地評価額の7割程度で金利は2.1%と低めです。ただし、市
町村民税の非課税世帯程度の低所得世帯が対象ですから各自治体への確認が
必要です。
老後資金として全面的に頼ることは難しいですが、年金の補完くらいとし
て考えた場合、土地を手放さなくても老後資金を得られるのがリバースモー
ゲージの魅力といえそうです。
https://www.lifestyle.co.jp/2009/02/post_293.html
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