家庭の省エネ
投稿日:2008年08月08日 09:34
日本は省エネルギーの先進国といわれていますが、家庭におけるCO2排出削減は遅れていて、1990年度に比べて2006年度は30.4%増加しています。
オイルショック後の1973年度の家庭用エネルギー消費量をを100とすると2005年度で221と2倍以上に増えています。世帯数の増加や家電製品の大型化、多様化によることが大きいようです。家電製品も省エネ性能は向上していますが、大型の製品に買い換えたり、一家に何台も置いたりするようになりましたので、合計のエネルギー量を押し上げています。
家庭でのエネルギー消費の主な割合は給湯が約28%、暖房が25%です。給湯と暖房を削減できれば効果は大きいことになります。給湯では家庭用燃料電池を使ったコージェネレーション(熱電供給)システムを普及させるために各社、開発に取り組んでいます。火力発電の電力と従来の給湯器を使う場合に比べて総合効率で30%の省エネが期待できます。
また、住宅の構造次第では暖房の使用を大幅に減らすことが可能です。家の断熱性を高めることで人や家電製品から出る熱を家庭の中に閉じこめ、少々の寒さでは暖房に頼らなくても済むようになります。室内から外へ逃げる熱の6割以上は窓と壁ですから、これを防ぐことがポイントになります。
窓ガラスは2枚、3枚と複層化することで効果が上がります。仮に日本の全住宅で断熱用の内窓を一枚追加すれば、3500万?のCO2削減が見込めるとの試算もあります。これは日本全体の排出量の3%に相当します。最近の高性能断熱ガラスは二枚の間が真空で、1枚のガラスに比べて熱の損失量を4分の1に減らせます。また、サッシの素材は熱を逃がしやすいアルミから逃がしにくい樹脂製にすると効果があります。
家の断熱材では壁にグラスウールやロックウールを使うのが一般的ですが、木質繊維のセルロースファイバーは吸水性にも優れていて、今後の普及が見込まれています。床や壁は調湿性、保温性、断熱性、抗菌性に優れた材料の「桐」にするなどできることから一つずつ効果的な省エネを心がけていきましょう。
https://www.lifestyle.co.jp/2008/08/post_267.html
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