メタボリック症候群

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 メタボリック症候群

投稿日:2006年08月01日 15:16

 メタボリック症候群またはメタボリックシンドロームという言葉が最近、テレビや週刊誌で取り上げられています。
 メタボリックとは英語でmetabolism、体のエネルギー代謝を意味します。
メタボリック症候群は日本語ではエネルギーの代謝症候群または代謝失調症ということになりますが、わかりやすく内臓脂肪症候群と訳される場合が多いようです。

 メタボリック症候群は、「隠れ肥満」ともいわれる内臓脂肪型の肥満に、高血圧や高脂血症、高血糖のうちいくつかの症状が重なった状態のことをいいます。まだ、この段階では病気と断定することはしませんが、放っておくと動脈硬化症が進みやすく、心筋梗塞や脳卒中、足の壊疽などがおこるリスクが高まります。

 昔から肥満症に高血圧、糖尿病、高脂血症は「死の四重奏」ともいわれていて、症状が重なると動脈硬化のリスクが高まることは知られていました。
世界保健機関(WHO)が診断基準を発表したのを受けて、日本肥満学会や日本糖尿病学会などの八つの学会も2005年に日本人向けの診断基準を定めました。

 診断基準としては、ウエストが男性で85cm、女性で90cm以上が目安です。
女性の場合80cm以上にすべきとの意見もあります。これに加えて?中性脂肪が150mg/dl以上か善玉コレステロール(HDL)が40mg/dl未満、?上の血圧が130mmHg以上または下の血圧が85mmHg以上、?空腹時の血糖値が110mg/dl
のうちの2項目以上に該当する人があてはまります。

  肥満には、女性に多く見られるお尻に脂肪がたまる皮下脂肪タイプと中年男性に多く見られる腹部の腸間膜や肝臓に脂肪がたまる内蔵脂肪タイプがあります。ここ近年、食べ過ぎと肥満、運動不足の時代を迎えてきた状況が、血糖を調節する働きを持つインスリンの作用を妨害し始めました。インスリンの働きが悪いと血糖値が上昇してしまいますので、すい臓が大量のインスリンを出して糖尿病にならないように阻止します。

 しかし、インスリンには脂肪を合成して溜め込む作用がありますので、内臓、特にお腹に脂肪がたまりやすくなってしまいます。また、この内蔵脂肪には、インスリンの働きを悪くする悪玉アディポサイトカインという内分泌物質を分泌することがわかりました。この悪玉アディポサイトカインがインスリンの働きを悪くしたり、血液を粘っこくしたり、血管に炎症反応を起こし、動脈硬化につなげてしまいます。

 予防するには、まず肥満の是正が不可欠で、高脂肪の食事や食べ過ぎ、過度のアルコールや塩分の摂取を控えて、腹7分目から8分目以下を心がけます。また、よく歩くなど適度の運動をするといった普段の生活内容を改善することが大切なようです。



https://www.lifestyle.co.jp/2006/08/post_150.html
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