LED照明
投稿日:2006年06月01日 14:29
店舗照明や交通信号などを中心に利用されてきた発光ダイオード(LED)による明かりが一般住宅でも使われ始めてきました。LEDは最近のものと思われがちですが意外とその歴史は古く、炭化珪素に電流を流すと発光するという基本的な原理は20世紀の初頭には発見されていたようです。しかし、現在のような技術が確立したのは1960年代に入って赤、緑、黄色のLEDが登場してからです。さらに1990年代に青色と白色のLEDが開発されてから一段と普及に拍車がかかるようになりました。青色LEDの発明対価をめぐる訴訟は記憶に新しいですが、半導体による光の三原色がそろったことで多彩な色彩を表現できるようになり、表示装置などへのLEDの用途が拡大しました。
現在のLEDは携帯電話やデジタルビデオカメラ、PDAなど電子機器のバックライトや大型ディスプレイ、道路表示器や信号灯などの表示を中心として普及しました。その理由として1に省電力であること。2つめに寿命が長い為、メンテナンスが難しい場所でも利用が可能なこと。3番目に色の三原色(RGB)の組み合わせで、色の表現が自在になったこと。4番目として熱の発生が少なく、照射物にやさしいこと。5番目に光源がコンパクトといった5つがあげられます。
一方、一般照明器具への応用が注目されるようになってきたのには、白色LEDの登場によります。第1世代の明かりが焚き火やろうそくとすると、第2世代が電球、第3世代は現在主流の蛍光灯で、第4世代の明かりがLEDといえます。最近は照明器具メーカーが相次いでLEDの新製品を発売していて、小型で消費電力が少ない特性から、リビングの照明のほか、夜間に足元を照らす常夜灯やホームシアター用に関心が高まっています。
LEDの発光効率は蛍光灯と比較すると劣りますが、白熱電球と比べた場合は約2倍、寿命も数万時間あるため、一日8時間の点灯なら10年以上は交換の必要がない計算になります。弱点だった明るさも技術的に年々進歩してきています。LED単独の照明器具というよりは蛍光灯との併用型でお互いの特性をうまくマッチングさせた照明器具や電球が主流になってきました。
https://www.lifestyle.co.jp/2006/06/post_145.html
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