マンションの騒音
投稿日:2005年08月16日 10:18
マンションなどの集合住宅に住んでいると、時として上階や隣の音が気になることがあります。国土交通省が2003年に実施した「マンション総合調査」の結果では、半数以上のマンションで住人の生活音に関するトラブルをかかえていることがわかりました。生活音の内訳は足音や物を動かしたり、何かを取り付ける作業音のほか、楽器演奏やステレオ、深夜の入浴や洗濯、ベランダでの布団たたきやペットの鳴き声など様々です。
音の感じ方は、人によって大きく異なるため、自分にとっては耳障りな音でも、他の人にとっては気にならない場合もあります。音を出している側も悪意がある訳ではないので、加害者扱いされると強い違和感や敵対感を持ちやすくなります。訴訟までいくことも場合によってはありますが、過去の訴訟の例では、我慢できる範囲という意味の「受認限度」内と判断されるケースがほとんどで、訴えが棄却されることが多いようです。エスカレートすると、お互いが感情的になり、話がこじれてどちらか一方が引っ越すなどということもあります。また、逆に指摘されたことによって、また音を出しているのではないかと気を使いすぎてノイローゼになってしまうこともあるようです。
原則的には当事者間で話し合うのが理想的ですが、当事者だけではこじれてしまう場合がありますので、管理組合や管理業者が中間にはいったほうがスムーズに運びます。話し合いの際は特定の誰かを取り上げるのではなく、住人全体に関わる問題として提起するのが望ましく、話し合いの場ではお互いが被害者、加害者という関係にならないような配慮が必要です。
床の厚さやフローリングの材質など、建物の設備が原因になっている場合もありますので、場合によっては業者に調べてもらう必要があります。建物の欠陥が原因ではなく、生活習慣の改善によって解決できる場合は、管理組合規則を見直して洗濯や入浴の時間帯、ピアノやステレオの設置場所や利用時間などをできるだけ細かく決めるといいようです。集合住宅に住んでいるからにはお互いさまという認識と自分も音を出しているかもしれないという意識を持つようにしましょう。
https://www.lifestyle.co.jp/2005/08/post_16.html
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