パスワード社会
投稿日:2005年06月18日 11:26
銀行のキャッシュカードや電子メール、ネット取引など、生活や仕事をするうえで暗証番号やパスワードは欠かせないものになってきました。ただでさえ利用機会が増えて使い分けが難しくなってきたのに、最近では防犯のために、容易に類推のできないパスワードが求められるようになってきました。
個人認証のカギとIDやパスワード、暗証番号は情報社会が進むにつれて利用する場面は増加するばかりです。「ログインできません。入力内容をご確認下さい」などとパスワードが受け付けられず、ネットバンキングやチケット予約のサイトなどに入れなかったり、会員番号や暗証番号を忘れることも多くなります。インターネット利用者の88%がウェブサイトで登録したIDやパスワードを忘れた経験があるそうです。
誕生日や自宅の電話番号など覚えやすいパスワードなら忘れないのですが、こうしたパスワードは誰かに類推されやすく危険です。偽造キャッシュカードなどによる預金の不正引き出し被害が相次いだことから、各金融機関は生年月日や電話番号などを暗証番号に使わないよう注意を喚起しています。
これらの暗証番号の使用を完全に禁止し、従来の顧客にも変更を求め、もし変更しなければ一時的にカード利用を強制停止したり、新しい暗証番号に強制変更するといった処置をとる金融機関もでてきました。
昔は数も少なく、4文字程度の簡単なパスワードで済んでいたのが、ネットの使用頻度と共に覚える件数も増え、文字列も長くなってきました。データの管理上、問題なのは承知していても覚えられないのでパソコンにデータを入力して、画面上に表示して使用する人も少なくないのではないでしょうか。
容易に類推できるパスワードは、ダメといわれていますが、頭をひねって考え出したパスワードなら本当に安全なのでしょうか。最新のコンピュータは1秒間に30万から60万個の文字列を試すことができるので、ハッカーなどがその気になれば日常使っている言葉のパスワードはすぐに破ることが可能なようです。それでも日常使用するためには簡単な強化策が必要です。文字列に数字を加えたりアルファベットの代わりに!や?などの記号を交ぜて使用する方法も有効です。
当初は、誰もが暗証番号だけで預金をおろせることが便利なキャッシュカードでしたが、暗証番号の管理が難しくなってきたため、カードの利用を不便に感じる人達が増えています。
現在、窓口での個別対応が便利と感じる人が増えて、20代の若者から中高年まで幅広い支持を得ています。世代に関係なく、複雑になりつつあるパスワード社会についていけない人が増えているのかも知れません。
https://www.lifestyle.co.jp/2005/06/post_83.html
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