お金を払わない「募金」
投稿日:2004年04月06日 14:39
インターネット(パソコン、携帯)上で”お金がかからない募金”が広がりを見せています。使い手のクリックに応じてスポンサーが寄付するため、個人負担はゼロ。簡単に募金ができるうえ、企業の社会貢献にもつながります。実際にお金を払う従来型のネット募金でも、募金の効果を詳しく説明するなど、仕組みの改良が進んでいます。
「dff.jpフリー募金」は、使い手にはネット接続料以外お金がかからない募金サイトです。コスモ石油、味の素グループ、生命保険のAFLACなど五企業が協賛し、それぞれのホームページの募金コーナーにリンクしています。各社はここに「熱帯雨林保全」「難病の子ども支援」など「募金アイコン」を設定。クリックすると、一人一日一回につき一円募金されます。各社はクリック数に応じた金額を、実際の支援活動を行うNPO(非営利組織)に寄付しています。
昨年二月からこのフリー募金に参加したコスモ石油は、一年間で約二百万円を寄付。今年一月に始めたAFLACは一年で三百万円を目標にしています。このシステムは、企業の社会貢献についてのコンサルティングなどを行う「ディ・エフ・エフ」が運営しています。「クリックひとつで簡単に募金ができる。企業も社会貢献を行え、イメージアップにもつながる。ホームページへのアクセスを増やす効果も見込める」と同社。もともと1999年にアメリカで考え出された仕組みで、サイトが増えた結果、年間に集まる募金は十億円ともいわれています。
携帯サイトの「プロジェクトアフガン」も、お金を払わない募金の仕組みになっています。携帯メールマガジンに登録すると、アフガンのいろいろな情報が携帯メールに配信されてきます。そのメール配信のたびに、スポンサー企業から募金されるというシステムです。
クレジットカードなどを使い実際に個人が寄付する「eボランティア・ネット」は、「参加している実感のなさを解消したい」と、募金の効果をネット上で説明。募金をすると「○○人分の学費がまかなえるようになりました」などと表示しています。
日本NPOセンターの事務局長は「ネットによる募金は、多くの人が手軽に参加できるので、一層の改良に期待したい。ユーザーの信頼を得るため、運営者は、正確な情報の提供や公開も求められる」と話しています。
https://www.lifestyle.co.jp/2004/04/post_135.html
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